『復讐するは我にあり』

今年を振り返ると、大変惜しまれる芸能人達が亡くなりました。
その一人、日本映画界をぐいぐい力強く引っ張ってくれた
緒方拳!!
彼を語るのには絶対外せない
『復讐するは我にあり』をようやく観ましたが・・・・・・・・・・・・・・・・・・

◆1979年
◆原作:佐木隆三
◆脚本:馬場当
◆監督:今村昌平
◆出演:緒方拳、三國連太郎、倍賞美津子、小川真由美、フランキー堺、ミヤコ蝶々、清川虹子ほか

◆あらすじ

昭和38年。当時の日本の人々はたった一人の男に恐怖していた。
榎津巌(えのきづ いわお)。
敬虔なクリスチャンでありながら「俺は千一屋だ。千に一つしか本当のことは言わない」
と豪語する詐欺師にして、女性や老人を含む5人の人間を殺した連続殺人犯。
延べ12万人に及ぶ警察の捜査網をかいくぐり、78日間もの間逃亡したが、
昭和39年に熊本で逮捕され、43歳で処刑された。
映画ではこの稀代の犯罪者の犯行の軌跡と人間像に迫る。
(ウィキぺディア抜粋)





<感想>
連続殺人犯である巌を演ずる緒方拳の底力を実感。。。。
う~~~~ん・・・素晴らしすぎる・・・・・☆
ニンマリ笑顔が・・・怖過ぎる・・・・・・!!!

クリスチャンの両親が三國連太郎とミヤコ蝶々・・
という配役も意外性があって面白い。
今村昌平は、『楢山節考』といい、本作品といい、
中年~老年俳優の使い方が半端じゃないね。
人間の三大欲(食、睡眠、性)のうち、性欲を動物的に生々しく描く監督。
だから、中年や老年の「決して美しいとはいえない」SEXも見事に表現させる。
息子の嫁、倍賞美津子に誘惑される、舅の三國!!
このシーンはやはり圧巻@
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それと、『太陽がいっぱい』でもルネ・クレマン監督が描いていましたが
殺した直後に、食欲も湧く犯罪者・・・

最初の殺人シーンでは、金欲しさにがむしゃらに運送仲間(殿山泰司)を殺し、
血に染まった手を自分の小便で洗い(オエーーッ!)、
柿をもいでかぶりつく・・
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哀れ、騙された老弁護士(加藤嘉)を殺した直後、その部屋ですき焼きを・・・

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また、
SEXした相手をいとも簡単に殺してしまう残虐性・・・
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実際のモデルとなった西口はどうだったか知らないけれど、
この犯人はたとえクリスチャンであっても本能に任せ、
金が欲しくなれば殺してでも奪う。
「生きられるところまで生き、
掴まったら死ぬだけさ!」
と至って単純な動物のような男です。
しかし、同時に知能犯で口も上手く、人ったらしな一面も。。。
ここが緒方拳の得意とする見せ場でしょう。

長い映画ですが、息をつく間もないほど、エネルギーに満ち溢れた傑作です☆

俳優の心まで裸にしてしまう今村監督の力強いカリスマ性も、
どんな役、シーンにも味と輝きを見せる緒方拳も、
気取りの無い大きな星でした・・・
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by mokkori_mattari | 2009-12-06 14:53 | 映画・演劇
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