日ごろ、小説もあまり読まないので、ましてや啓発本など遠ざけていたんですが・・・
この『非まじめのすすめ』は、現在の自分に少しは影響を与えているかも・・?
PTA活動で、すごく真面目なお母さん集団に悩んだ時、偶然出会った本です!
著者はロボット工学の第一人者である森政弘氏。
発想が型破りで、天才肌。
そんな人のポリシーと、凡庸な自分とは端から違うじゃん!
でも、じつに的確で面白い自説を述べているんですね。
「今日のさまざまな問題や行き詰まりは、
ぐうたらな不まじめや、
頭から湯気を立てるまじめでは、もはや乗り越えられず、
その二つを超えた『非まじめ』発想によってはじめて解決できるのだ。」
非まじめとは、たとえば・・・
「仕事を遊びのように楽しみ、遊びは仕事のように一生懸命できる人」
だから
「仕事を遊びのように楽しめる人(非まじめ)には努力だけの人(まじめ)は敵わない」
ということです。
まじめっていうと聞こえが良いですけど、見方、世界が狭くなりがち。
不まじめは、最初から何でも投げ出す。逃げる。無責任。
非まじめは、失敗してもそれを生かすし、楽しむ。
非まじめ精神で生きれば、かなり人生を楽しめる・・これは確かでしょう。
ここで、非まじめの条件として
『心の健康』が挙げられています。
1、溌剌としていて、何事に対しても興味がわく。
しかし集中力があり自分に欠けた物事に魅力を覚え、拒否しない。
2、アイデアに富み、毒を薬に転換する姿勢が強い。
3、どんなことに遭遇しても頭にカッとくる事がない。アイデアと機知でユーモラスに打ち勝ってしまう。
4、デリケートな心情。感覚はアナログ的。それでいてひ弱でなく気宇広大。
5、いやな事に悠然と立ち向かうことができる
6、厳しいが和やか
7、自信があるが謙虚
8、エゴがなく相手の立場に立てる・・・など
ひょえ~~!!こんなの全部実行しようとしたら、それこそ「まじめ」だぜ~!
でも3番などはこれまでに大いに参考になったかな~?
心が不健康になったり、鬱っぽくなった時には
こんな本すら読みたくなかった。。。論外でしたけどね。。
あ!それと、この箇所が好きでした☆
「無駄を拒否しない。無駄に対して大きな愛情をもつことである。すると不思議にも無駄は余裕に変身する。」
「まじめな人間が嫌うあいまいな事、いい加減な事というのは実は非常に高級な事である。はっきりした事というのは低級な事ですらある。」
「捨てれば得られる。得るばかりの発想というのは、人間の心を貪欲にする。
精神の健康をもたらすには捨てる発想もまた必要。
邪魔だから投げ捨てるのではなく、離れるべき時がくれば、さっと離れる・・・」
ま、不真面目でぐうたらな自分には耳が痛い本でもあり、
取りようによっては強い味方にもなったもんです。